鋼構造ジャーナル記事詳細

2011年8月22日号 NO.1523

●11暦年上期の建築鉄骨需要量/東北地区は7.6%減
●産業技術短大/罹災学生の学費・入学金などを免除
●6月の都道府県着工統計/29カ月ぶりに40万トン台に
●横河ブリッジ/橋梁の耐震製品群を積極営業展開
●建築学会/東京で震災調査報告会に719名参加
●鉄骨景況天気図/全国各地の動向
●関東版
●北陸版
●タカマサ(千葉)/レーザー切断機、プレーナー導入
●神鋼ボルト/共回り防止の座金で特許取得
●新潟鉄骨組合/県央支部で出張理事会、活動報告

中小案件を中心に発注相次ぐ

耐震発注と震災停滞物件の始動

今秋以降の需要動向に期待感

 東日本大震災以降、需要停滞に伴う枯渇感が業界に蔓延していたが、ここにきて中小案件を中心に発注が相次ぎ、稼働率の上昇など明るい兆しが見え始めた。耐震補強の発注と震災の中止・延期物件の始動を指摘する声が多い一方で、受注単価は「横ばい基調」が継続、秋以降の需要にどう反映するのか、「まさに正念場」とする意見は少なくない。

11暦年上期の建築鉄骨需要量

東北地区は前年同期比7.6%減

首都圏のシェアは26.8%

 国土交通省の建築着工統計を基に推定した11暦年上期(1~6月)の鉄骨需要量は約210万トンと、前年同期比4.5%増となった。直近の6月の鉄骨需要量は41万トンで、09年1月以来、2年5カ月ぶりに40万トン台に回復し、「東日本大震災の影響で中止や延期をしていた物件が、少し動き出している」(Hグレード)との声が聞かれる一方、震災による被害が甚大だった東北地区は、前年同期比7.6%減少。また、首都圏の6月の需要量は1年11カ月ぶりに12万トン台を超える数値を示したほか、全国シェア率でも26.8%と、過去5年間でもっとも高い水準の数値を維持し、首都圏の1極集中の傾向が続いている。

橋梁の耐震製品群を積極営業展開

横河ブリッジ 高性能な制震ダンパーなど

 横河ブリッジは、既存橋梁の耐震補強の必要が高まっていることに対応し、制震デバイス製品を中心に積極的な営業展開を開始した。
(写真=桁橋への適用例(橋軸方向の設置))

レーザー切断機とプレーナーを導入

幅広い切板ニーズに対応

タカマサ(千葉)

 タカマサ(本社工場・千葉県山武郡芝山町、大河太社長)は、レーザー切断機とフレームプレーナーを導入した。
 導入したのはレーザー切断機(LASERTEX―5560Z2C)とフレームプレーナー(FP―65LP)で、いずれも小池酸素工業製。もともとフレームプレーナーで切板加工を行っていた場所に設置したもので、レーザー切断機は新規導入、フレームプレーナーはリプレースとなる。今回の導入により切板加工能力は、ビルトH用・スプライスプレートを含み、月産1500トンから2000トン体制にアップさせた。
(写真=導入したレーザー切断機)

出張理事会を県央支部で開催

豪雨被害は県央支部3社

新潟県鉄骨工業組合

 新潟県鉄骨工業組合(理事長=並川栄三・藤木鉄工社長)は5日、新潟県三条市の三条ロイヤルホテルで、平成23年度第3回理事会を開催した。冒頭、並川理事長があいさつで「先月29、30日の記録的な豪雨により県内各地に被害が発生したが、県央地区のファブ3社が被災した。本日の理事会の議題で対応を協議したいと思う」と、豪雨被害の状況を説明した。
(写真=耐震補強工事で仕事量確保と報告)

▽サービスについてのお問い合わせ・お申し込みは、お電話またはフォームよりお願い致します▽

株式会社
鋼構造出版
ホームページからのお問い合わせはこちら