2016年3月号 VOL.29 NO.334
・[特集1] 鉄骨造建築の制振・免震
・[特集2] 再開発プロジェクトの展望 Part.3
・[gallery] グランフロント大阪 うめきたシップ
・[論文] グランフロント大阪 うめきたシップ―バランストフレームによる立体曲面建物の構造設計―
・[Report] IASS 2016 プレシンポジウムセミナー
・[BRAND NEW PRODUCTS] FAST HybridのBIMへの取り組み
・[News] センクシア「スマートダイアⅡ工法」を改良
・[人HUMAN] 中島 肇さん
・適用事例が豊富な「制振・免震」特集
2011.3.11 14:46。M9.0というかつて経験のない巨大地震からまもなく節目の5年を迎えようとしている。建築業界は景気回復を背景にデザインがますます多様化する一方、東日本大震災以降、建築構造物における耐震性能への要求は高まり、単に地震などから建物を守るだけではなく、建物そのものの「安全性」や災害に強い「居住性」が求められている。東海地震や東南海、首都直下型などの大地震が予測される中、構造設計者はどのように耐震安全性を確保しようとしているのか。「制振・免震」特集は採用事例からその解を読み解く。
・特集:鉄骨造建築の制振・免震
意匠性に富んだファッションビルや空間構造、鉄骨そのものを「魅せる」建築など、鉄骨構造による魅力溢れる建物が増えている。制振・免震構造は、建物の用途や施主の要求にフレキシビリティーに対応し、設計自由度を広げている。特集では「高度化・多様化する制振・免震技術と鉄骨造建築への採用」をテーマに構造設計者に執筆いただいた。建築物の規模は多様で特集では計10の採用事例を紹介する。首都圏直下型や南海・東南海などの巨大地震が予測される中、長周期地震動についても2氏に執筆いただいた。
・見る角度によって形状が異なる鉄骨造建築
「グランフロント大阪 うめきたシップ」は、グランフロント大阪の導入部にあたるJR大阪駅北側のうめきた広場に位置する立体曲面の外観形状をもつシンボル建物。延床面積約1万m2で規模はそんなに大きくないが、見る角度で外観の骨組み形状が変化し立体曲面が美しい。構造設計者はどのような苦闘の果てにこの形状を実現したのか。執筆者は構造設計を担当した日建設計の嘉村武浩氏。構造設計とモノづくりの視点から、複雑な柱梁仕口部、鋳鋼ノードなど鉄骨製作を交えて紹介する。意匠、構造を問わず魅力ある読み物に期待。
特集1:鉄骨造建築の制振・免震
・長周期地震動と構造設計
――日建設計
・極大地震に対する二重鋼管ブレースの疲労性能と損傷度評価
――JFEシビル
・東京日本橋タワー
――日建設計
・南海トラフ地震に備える超高層建物 JPタワー名古屋
――日本設計
・渋谷董友ビル-全面採光の開放的な本社ビル
――三菱地所設計
・大日本印刷市谷工場整備計画
――久米設計
・上町断層帯地震を想定した超高層大学施設の設計
――服部・石本・安井設計監理JV
・制振構造による付加価値を
――大本組/構造計画研究所
・都心に立地する超高層免震病院の構造計画
――清水建設
・ロバスト性を有する1スパン高層制振建物-G.Itoya
――大成建設
・通天閣の免震改修-鉄塔建造物に対する免震の適用-
――竹中工務店
・ブレース付RCS構造を用いた免震物流施設の設計
――戸田建設
・Product introduction
――川金テクノソリューション/川金コアテック/光陽精機/
新日鉄住金エンジニアリング/センクシア/JFEシビル/E&CS/エニダイン/
構造計画研究所/ユニオンシステム
特集2:再開発プロジェクトの展望 Part.3
・再開発プロジェクトの展望 Part.3
・[gallery] グランフロント大阪 うめきたシップ
・グランフロント大阪 うめきたシップ
――バランストフレームによる立体曲面建物の構造設計
―――嘉村 武浩
・IASS 2016 プレシンポジウムセミナー「宇宙に築く大規模空間構造の実際」報告
――秋田 剛/斉藤 一哉/荻 芳郎/川口 健一
●BRAND NEW PRODUCTS
・FAST HybridのBIMへの取り組み
――IFC出力/構造データインポート
―――ファーストクル
●News
・センクシア
・ユニオンシステム
・E&CS
・戸田建設
・日本インシュレーション・エーアンドエー工事・東翔ダンボ
・野村不動産グループ・竹中工務店
・2020東京五輪 競技3施設の事業者決定し、整備が本格始動
・若者のための新国立競技場構造デザインコンペ IASS2016 Tokyo
●Event
・第20回「震災対策技術展」/第7回「振動技術展」
・JSCA「2016年賀詞交歓会」/「ASDO新年会」
●BIM News
・ソフトウェアセンター 「TSS Converter for SEIN La CREA(S造)」リリース/ソフトウェアセンター 「SSC-梁貫通孔設置範囲 for ARCHICAD 19」リリース
・オートデスク・RUG Autodesk Revit User Group Japan総会開催
●Project
・全国の建設プロジェクト―ビル/商業施設/工場/学校ほか
・全国の建設プロジェクト―Image 編
・全国の建設プロジェクト―月別分析:2015年11月
●Strutec Data
・2015年11月の都道府県別建築着工面積/2015年12月の建築着工面積
・2015年(暦年)の着工面積と鉄骨需要量
●Regular
・随筆169 ん:ん・・・・・
――深見 準一
・建設関連産業の未来のための技術評論
――第68回 空間知能化最前線
―――藤盛 紀明
・とある構造技術者がみた建築
――第6回 橋の県「とやま」計画
―――大氏 正嗣
・真構造道場
――第7回 「台南地震」の巻
―――高橋 治
・リレーエッセイ 建築と私 233
――「昨今の建築界について思うこととこれから・・・・・・」
―――小島 政憲
・人HUMAN 中島 肇さん
日本大学 理工学部 建築学科 教授
●表紙
グランフロント大阪 うめきたシップ