全国的に需要は順調な展開
- コストアップ要因など課題山積
「高力ボルト納期」が深刻化
年明け以降、一時の繁忙期を脱したファブが散見されるものの、堅調な需要に支えられ、全体的に主要ファブの仕事量、工場稼働は高水準を維持した状況で推移している。需要は〝首都圏中心〞という従来の構図に変化はみられないが、北海道や九州でも著名物件が始動、全国的な展開を呈している。とりわけ首都圏の大型再開発は早ければ下期から「今以上の盛り上がり」が取り沙汰されており、今後も好調な推移が予想される。
ただ、常態化している工程ずれの最中に生じているコラムや高力ボルトの入手難、協力業者や現場・運送の人手不足、これらの需給ひっ迫に伴う価格高騰や働き方改革なども加わり、経営負担が増加、肝心の受注単価が伸び悩んでいるのが実態だ。「繁忙の割に利益に結びつかない」とするファブの声は少なくない。