2020年8月号 VOL.33 NO.387
・[特集] 木・鋼ハイブリッド ―魅力あふれる木と鉄の建築
・[gallery] CLT PARK HARUMI
・[Topics] 拡大孔を有する亜鉛めっき高力ボルト1面摩擦接合部のすべり試験結果に関する報告
・[Topics] フェーズドアレイ超音波探傷法による溶接部の検査法の確立の研究(その1)
・[Topics] 鉄骨建方が予定より24カ月延期された場合のさび止め塗装(剝離を起こさない)の施工方法について
・[News] 第31回JSCA賞。「作品賞」は新谷氏、中村氏
・[人HUMAN] 中村 伸さん
・木・鋼ハイブリッド構造への取り組み
2010年10月に施行された「公共建築物における木材の利用の促進に関する法律」により、環境問題や地方創生の観点から建築物の木造化・木質化の促進が図られている。意匠的にも暖かみがあり、東京オリンピックのメーンスタジアムとなる国立競技場などに木・鋼ハイブリッド構造が採用されたことは記憶に新しい。特に注目したいのは、木・鋼ハイブリッドが地方の鉄構市場を支える公共建築物への採用が増加している点で、鉄構業界でも見逃せない分野となっている。
・特集:木・鋼ハイブリッド―魅力あふれる木と鉄の建築
特集では、福岡大学教授時代から同構造に着目し研究してきた稲田達夫氏が「JSCA地球環境問題委員会からの発信―多層の中大規模ビル型建物における鋼木混構造の普及に向けて」を執筆。床にCLTを用いることで木・鋼ハイブリッド構造によるビルを建設した事例、さらに構造デザインの観点から同構造を建築物に適用した事例などを紹介する。鉄骨造で主流の角形鋼管柱と国内に広く生育するスギ材によるハイブリッド耐火柱の開発と適用、木・鋼構造部材の開発など同構造を取り巻く最新の動向、新技術なども紹介する。
・「鉄骨技術研究開発助成制度」による研究成果
全国鐵構工業協会が推進する「鉄骨技術研究開発助成制度)」。本号では、同制度により2019年度に選考された①拡大孔を有する亜鉛めっき高力ボルト1面摩擦接合部のすべり試験結果に関する報告(協同組合広島県鉄構工業会/広島工業大学工学部建築工学科教授 工博 清水斉氏)、②フェーズドアレイ超音波探傷法による溶接部の検査法の確立の研究(その1)(東京鉄構工業協同組合)、③鉄骨建方が予定より24カ月延期された場合のさび止め塗装(剝離を起こさない)の施工方法について(ムラヤマ)を一挙掲載。
特集:木・鋼ハイブリッド ―魅力あふれる木と鉄の建築
・JSCA地球環境問題委員会からの発信
――稲田 達夫(SASST/山佐木材)
・PARK WOOD office iwamotocho
――川村 浩/諸伏 勲(三菱地所設計)/海老澤 渉(三菱地所)
・木と鋼を融合した木質空間
――鈴木 将司(久米設計)
・鉄道高架下におけるCLT建築
――米丸 和寿(安井建築設計事務所)
・福山市総合体育館
――山田 隆勝(梓設計)
・昭和電工(大分県立)武道スポーツセンター 多目的競技場の屋根構造
――山田 憲明(山田憲明構造設計事務所)/杉本 将基(元山田憲明構造設計事務所)/原 健一郎(石本建築事務所)
・鳥取ユニバーサルスポーツセンター ノバリア
――萩生田 秀之(KAP)/小谷野 直幸(プライム建築都市研究所)
・東急池上線旗の台駅
――田尾 玄秀(樅建築事務所)
・CLT PARK HARUMI
――堀田 祐介/川村 浩/神鳥 拓也(三菱地所設計)
・木鋼ブレース
――中川 学/吉田 文久(大和ハウス工業総合技術研究所)
・木鉄ハイブリッド耐火柱
――寺沢 太沖(日本製鉄)
・SAMURAI集成材の開発
――桐野 昭寛(山佐木材)
・木・鋼ハイブリッドの締結Ⅱ
――岡部 純(トーネジ)
・木・鋼ハイブリッド構造®
――小林 哲也(日鉄エンジニアリング)
・S WOOD BEAM MORE
――西村 航平(日鉄建材)
・[gallery] CLT PARK HARUMI
●Topics
・拡大孔を有する亜鉛めっき高力ボルト1面摩擦接合部のすべり試験結果に関する報告
――協同組合 広島県鉄構工業会/広島工業大学工学部建築工学科 教授 工博 清水 斉
・フェーズドアレイ超音波探傷法による溶接部の検査法の確立の研究(その1)
――東京鉄構工業協同組合/前事務局長 加藤 哲夫
・鉄骨建方が予定より24カ月延期された場合のさび止め塗装(剝離を起こさない)の施工方法について
――ムラヤマ 製造部 渡邉 誠
●Event
・日本建築構造技術者協会 「第31回(2020年度)通常総会」開催
・東京構造設計事務所協会 「2020年定期総会」を開催
●News
・JSCA 第31回JSCA賞。「作品賞」は新谷氏、中村氏
●Project
・全国の建設プロジェクト―ビル/商業施設/工場/学校ほか
・全国の建設プロジェクト―Image 編
・全国の建設プロジェクトの見方
●Strutec Data
・2020年4月の都道府県別建築着工面積/2020年5月の建築着工面積
●Regular
・ドイツ・スペイン・ポルトガルの空間構造を訪ねて
――IASS(60anniv.)in Bercelona Tour
―――第6回 バルセロナ(2019/10/06-10)
――――監修:斎藤 公男/木野 隆亮(デンカ)/島村高平(大成建設)/山我 信秀(NTTファシリティーズ)
・A∩C:建築とコンピューター
――〈第26回〉 デジタルが優位性を発揮する最新事例から
―――樋口 一希
・建設関連産業の未来のための技術評論
――第121回 STAY HOME OR STAY AT HOME
―――藤盛 紀明
・とある構造技術者がみた建築
――第59回 設計責任
―――大氏 正嗣
・真構造道場
――第60回 「としまえん」の巻
―――高橋 治
・リレーエッセイ 建築と私 286
――「これまでを振り返って」
―――池谷 透
・人HUMAN 中村 伸さん(日本設計 上席主管)
●表紙
CLT PARK HARUMI